× [PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。 |
![]() |
「コンテナがたくさん…ここは…港?」
ブリタニア軍人を名乗るヴィレッタという女性から聞いた言葉に、半信半疑だった少女は栗色の長い髪を揺らし場違いな制服のまま、静かにコンテナ群れの中を進んで行く。港湾施設に迷い込んだ少女、シャーリーの存在などお構いなしに時間は針を迷わず進める。 PR |
![]() |
「もうそろそろ帰宅することだと思うが……」
住宅街には場違いな黒塗りの高級車が一台、道の路肩に駐車している。ガラスが前面が黒いスモークが貼られており、中を確認するのは近づいて覗き込まない限り不可能に近い。その後部座席には、首元のボタンで閉めるタイプの黒い外套を纏う女性が座っていた。外套の中は胸元に紫色のスカーフで飾り、ボタンの両脇にフリルの付いたノースリーブのブラウス、肘上から手首にかけては白いアームウォーマーをしている。タイトなスカートに鍛えられた足は網上のストッキングでセクシーさが引き立つ。 美しい銀色の髪は右に七分、左に三分けしており七分は右へ流すようにセット。左の三分は後ろへ流し後ろ髪とまとめてやや頭頂部左側でポニーテールのように輪状の髪飾りで括っており、そのテールの部分の中腹あたりを筒状の紫色の髪飾りで纏め、散らばらないように工夫をしている。 |
![]() |
ガンと壁を二度三度と叩きつける。その音はこのバスルームの中を木霊し、止め処なく流れ出るシャワーの音が、それを包み込む。黒髪の少年ルルーシュは、バスタブの中で後悔と自責の念に渦巻かれ答えの出ない問いを疑問が頭の中を支配していた。
『私を失望させるな』 唯一の共犯者であった緑髪の少女C.C.から放たれた鋭く冷たいその言葉は、ルルーシュの口から飛び出そうとしていた言葉を丸め込ませる。ずっと傍にいると誓った相手がいながらも、容易に受け入れてしまった傷心の少女の唇、今になって思えばその少女の笑顔に無意識に癒されていたと感じるが、それもすでに後の祭りと化した。 そしてルルーシュは、このバスルームへ逃げ込む前にやり取りをした二人の少女を思い出す。 |
![]() |
NAC――
キョウトとも呼ばれているエリア11に存在する秘密結社。旧財閥系家門が集まりそしきされた集合体。実態は反ブリタニア勢力への兵器の支援や援助などを行っており、昨日戦闘があったナリタ山を本拠地に構えていた日本解放戦線には、特に手厚い支援を行っていた。 キョウトは表立っての名称ではNACと呼ばれ、NACは内政省管轄の下、エリア11の自治を司るイレヴンの代表団体として存在している。しかし一部の私利私欲を貪ろうとしているブリタニア官僚と関係が有り、利益供与という賄賂によってキョウトとしての活動を強引に黙認させるほど、裏での力は健在。 このキョウトに認められさえすれば、反抗活動においてさまざまな恩恵を受けることができる。そんなキョウトから黒の騎士団に封書が届くのは、ナリタ山での活動を終えてすぐの事であった。 |
![]() |
ミレイ達が到着した時には、ナリタ山の一部が崩れ去っており麓の町が土砂に飲み込まれていた。自然の力か人為的な力かわからないが、町の建物は埋もれすでに町とは呼べない程にひどい状態である。この土砂では足が土に呑まれてしまうため、ランドスピナーでの移動が困難なため土砂がない場所まで迂回する事にした。
「それじゃー気を付けてねぇ♪」 ラクシャータに送り出されたミレイとナナリーは、トレーラーから勢い良く飛び出しナリタ山への進行を開始した。土砂を迂回しながらブリタニア軍のいる場所へ昇れる斜面を探していると、二台のトレーラーがタイヤを空ぶかしさせて斜面に突っ込んでいるのがモニターに映し出される。 |
![]() |